夏合宿に行ってきました!

ご無沙汰しております。
色々忙しくしていて、今新幹線の中でブログを書いています。

7/25〜29、河口湖にて植村太郎門下、通称たろもんの合宿に参加してきました。
たろもん合宿に参加するのは3回目。

音楽の合宿といえば「セミナー」というのが一般的だったりするのですが、たろもんの場合は、まさしく「合宿」。
二人で一部屋、お風呂とトイレは共用、三食と朝の体操つきという。

↑御神木のパワーをもらいながら朝活



しかもたろもん合宿の一番の特徴は、太郎先生のレッスンだけでなく、山伏先生のグループレッスンがあること。

この令和の時代に山伏????????
と思った方が絶対にいると思うんですが、私も初めて参加したときは全く同じことを思いました。
しかも、グループレッスンの内容は体の使い方だけでなく、チャクラや精神面での、言葉を選ばずに言うと、めちゃくちゃスピリチュアルなんです。
初めはなんだかとんでもないところに来てしまったぞと思ったのですが、受講してみてびっくり。
気持ちの持ちよう、たとえば、「爽やか!!!」と感じる、「ありがとうございます!」と思う、「世界中を幸せにする!」と念じる、それだけで持ち上げられなかったものがすんなり持ち上げられたりするのです。
本当にすごいんです。

あと私は長年反り腰に悩んでいたんですが、合宿で一発で治していただきました。こんなすぐ治るんかい、と思わずツッコミそうになりましたよ。

5日間毎日、山伏先生のグループレッスンが4つくらいずつと太郎先生のレッスンが1回ずつあって、グループレッスンの方は特にそれが必要そうな生徒を指名して3〜5人ずつやるんですが、もちろん指名されなくても行ってよくて。
今回の合宿は、ふと思いついて全部のクラスに参加してみました。
なんと年3回の合宿を7年間やってきて、皆勤賞の生徒は初めてだそうです。
5日間で背骨は真っ直ぐになり肩甲骨はぐにゃんぐにゃんになり、腰はどこまでも反るようになりました。
体ガチガチの私はもうどこにもいません。


↑左:山伏先生のレッスンの様子右:太郎先生のレッスンの様子


もちろん、精神面もとても成長しました。
一番初めに合宿の目標を立てるための三者面談(山伏先生と太郎先生と。)があるのですが、今回の私の目標(課題)は、「共感力を高めること」。
というのも、たとえば嬉しい!とか悲しい……とか単純な感情は経験しているから表現できるのですが、戦争で街や生活がめちゃくちゃになってしまった苦しみや、大切な人を亡くした痛みなどの「体験したことがないこと」の表現はどうしても浅くなってしまう、という悩みがあり。
山伏先生は、「きみは自分軸が過ぎるね」とおっしゃって、「共感力を高める」という課題をくださいました。
人の痛みや、作曲家の感情に共感して、表現すること。

特に今回受講したドビュッシーのヴァイオリンソナタは、第一次世界大戦の真っ只中に作曲されたもので、大切な人をたくさん亡くして住んでいた街がめちゃくちゃに壊されてしまって、それでも希望を失わず、前を向いて生きていこう という強い祈りがこめられた曲です。
今回の課題にはうってつけでした。

↑教会で発表会

結論から言うと、発表会では共感して入り込みすぎて、少し冷静さを失ってしまったという感じでした。
でも、演奏しながら、どうしようもない苦しみや痛み、不条理な現実に対する怒り、それでも這いつくばってでも希望へと手を伸ばす、という、体験したことがないはずの感情が湧き上がってきたんです。
出番前にイメージを深めるために、戦争の写真をたくさんたくさん見ました。
結果的にリンクさせすぎてしまってずーんと落ち込んでしまったのですが、「共感力」という課題に対しての結果としては満足がいくものになりました。
演奏中に緊張とか失敗してしまったとかではなく涙が出てしまったのは初めてのことで、20年弱ヴァイオリンをしているのに、まだまだ知らない世界があるんだと思い知らされました。


演奏が終わったあと、受講生の一人である高校生の女の子が寄ってきて、ぎゅっと私にとって抱きついてきて。
その子は高校生ながら、去年にいちばんちかくて大切な人を亡くしてしまった、いつも笑顔で優しい女の子です。

彼女は可愛い顔をくしゃくしゃにして泣きながら演奏を褒めてくれて、最後に「ありがとう」と笑ってくれました。

こんなに幸せなことがあるのかと、音楽をやっていて本当によかったと心から思った瞬間でした。


私は今まで、「自分の演奏で人を幸せにする」と言う人を、エゴも甚だしい、と思ってどこか冷めた目で見ていました。最悪ですね。
でもこの5日間で、「私の演奏で、心に痛みや傷を抱えた人に少しでも寄り添えるように」と思うようになりました。

その集大成である発表会でそんなふうに言ってもらえて、私の方こそ、心から救われたように感じた。
可愛くて優しくて懐っこくて大好きな年下のお友達の心に寄り添えたなんて、何より最高で幸せなことです。

それから、大好きな同期のお友達がこんなコメントをくれました。

「すーちゃんらしい演奏だった!」


一見、なんでもない、ごく普通の褒め言葉のように思えますが、私にとってはすごくすごく大きな意味を持つ言葉でした。
ちょうど2年前の夏合宿、そのお友達が「すーちゃんは作曲家らしさを出すのがすごく上手で、だからこそ、すーちゃんらしさというものを見てみたいな」とコメントをくれていたんです。
2年越しに、あの頃の私が見せられなかった「私らしさ」を、他でもないその子が褒めてくれたことが本当に本当に嬉しくて。
そのことを伝えたら、「そういえば言ったね!!!!!!」と、一緒になって飛び上がって喜んでくれました。

私は本当に人に、環境に、これ以上ないほど恵まれていることを改めて実感して、世界中のなかで一番幸せなんじゃないかと思えるような、あたたかくて密度の濃い、最高の合宿でした。
ずっとずっと忘れずにいたいなあ。

では!

↑2日目にみんなで花火をして、天体観測も涼しくて空気が澄んでいて、星が綺麗に見えました。流れ星も見つけて、みんなはしゃいでいました💫

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