10月2週目、行き帰りも含めて一週間弱、お仕事でドイツに行かせていただきました。
大好きなメンバーのお兄さんお姉さんたちと、最高の街ベルリンへ。
さすがにまだ雪は降っていませんでしたが、最低気温3度という日本でいえば普通に冬。
私は夏生まれなくせに夏が苦手で冬がだーいすきなので、ふわふわのコートにマフラー、おニューのかわいいバケハというもこもこ仕様で、あついあついとSNSで騒いでいる友人たちを横目に短い冬を楽しんできました。
お仕事の内容は書けないのですが、普通にめいっぱいドイツを楽しんでしまったのでそちらをお話したいと思います。
①はじめに
今回、三度目の海外。
初めては中学生のとき、セミナーでポーランドのド田舎へ。
レッスン、散歩、レッスン、散歩、練習、レッスン、みたいなスケジュールだったので特に観光もせず外国語も喋らず。
星が綺麗だったことと、毎日2段のジェラートを食べていたくらいの思い出しかありません。
二回目はこれもお仕事でタイに。
タイ、楽しかったな〜。
辛いものもエスニックな味も苦手な私、行く前は食べるものがなくてげっそり痩せて帰ってきそうだな〜なんて思っていたのに、現地で食べたパッタイにどハマりしてしまい、帰国してからもふた月に1回くらいの頻度でタイ料理屋さんに行くように。ぜーんぜん痩せなかった。
タイの話はまた機会があれば。
そして三度目の海外、二度目のヨーロッパ。
税関で毎回怯えまくり、先に通過したお兄さんお姉さんたちに心配そうに見守られる20歳。
メンバーの方々は私よりだいたい一回り上なので、末っ子として成人してもまだまだ可愛がっていただいています。
怖いと思っていた空港の職員さんたちも、笑顔で「はろー」「せんきゅう」と言うとニコッと笑ってサムズアップしてくれたりと、愛嬌は最強の武器だということがこの旅で得たいちばんの学びでした。
とあるアジアの国の空港は別です(具体的な国名は伏せますが)、本当に怖かった。
小さな消毒液を持ち込もうとしたらめちゃくちゃ怒られて舌打ちされて没収されました。
えーん。
ドイツの職員さんがいちばん優しかったです、機内の方も目が合ったらウィンクしてくださるし。
私もあんなチャーミングな人になりたいです。
②食べ物のはなし
事前に大学で教わっている先生と伴奏の先生に「ドイツって何が美味しいですか?」と聞いて、ふたりともに「ビール!」とのご回答をいただいてからかなり不安でした。
お酒にとても弱くて、子供舌なのでワインも飲めなければビールも飲めないので。
ドイツに留学していた先生にいたっては「ドイツに美味しいもんなんかないよね〜」とおっしゃっていて、今度こそダイエットチャンス!と思ったのですが、結論から言うと普通にちゃんと美味しかったです。
ハムとサラミが美味しくて、パンは(歯が)ちぎれそうに固い。
あと、ひとつひとつの料理が大きすぎる。さすが海外サイズ。
↓巨大ケバブ
機内食は行きの一番初め、日本から一緒に乗ってきたものが唯一美味しかった。あと、帰りのトルコ発の便で配られた焼きたて(?)のほかほかパン。
ドイツで食べたものでいちばん美味しかったのは、シャルロッテンブルグ宮殿の隣にあったカフェで食べたアップルケーキと、ホットチョコレート。
ドイツで食べたものというか、今まで飲んだココア類の中で群を抜いて美味しかったです。感動しました。
もう人生であんなに美味しい飲み物に出会えないだろうと思うくらい。
アップルケーキも、私の大好きなハーブスのミルクレープに並ぶくらい。
お会計のときにお釣りをチップにしてもらったのですが、あまりの美味しさに、食器を返すときに5ユーロ追加で渡したくらい。
ベルリンに行ったらみなさんも、ぜひ。
Kleine Orangerieというお店です。
③いろんな出会いのはなし
さて、愛嬌は最強の武器というお話をしましたが、私はこの愛嬌と教科書英語だけで海外のおじさまをメロメロにしてきました。
というのは冗談で。
ベルリンに泊まる最終日、私はお兄さんお姉さんと人生初のジャズバーに行ってきました。
つい2週間くらい前に父と家でBLUE GIANTというジャズのアニメ映画を見たばかりだったので、「これ、BLUE GIANTで見たやつだ!!!」と大興奮。
お腹に響くドラムとベース、小洒落たピアノ、それから脳をびりびりと震わせるようなサックス。
ジャズをなんとなく遠ざけてきた私も、これはそりゃあハマるなあと思いました。本当にかっこよかった。
そこで話しかけてくれたイタリア人とサウジアラビア人のおじちゃん二人組と一生懸命カタコト英語で話していると、11月に大阪と東京に行くというイタリアの方に「東京に行ったら君に会いに行くね!」なんて囁かれてしまい。
さすがイタリア人、セリフがスマートで素敵!!!!
サウジアラビアの方には 名前なんて言うの?と聞かれ、スズネは難しいだろうと「スー!」と答えると、「僕のお母さんもスーなんだ!!」と言われました。笑
お兄さんお姉さんはジャズに聞き入っていて、がんばってひとりで会話をしていた私をおじちゃんたちはよっぽど気に入ってくれたらしく、別れ際、私にだけハグとビズ(頬同士を合わせてちゅっと口で音を鳴らす挨拶)をしてくれました。
私は大学でフランス語を履修していて、ヨーロッパにはビズという文化があるということは知っていたので、本当にやるんだあ!!!と感動してしまいました。
それから、ふたつめの出会い。
帰りはトランジットの関係でトルコに一泊したのですが、英語ペラペラの方が別便で帰るためおらず、メンバーのお兄さんとふたりきり。
そもそも事前の調べではトルコは英語が通じないと書いてあったし、どうしよう〜生きて帰れるかな〜なんてお兄さんと弱音を吐きあっていたのですが、トルコの空港を出たところで運命的な最高の出会いがありました。
超陽気で親切なタクシーのおじちゃんです。
次の日の乗り場はホテルの近くの空港ではなく、遠いもうひとつのほうの空港だったので特急に乗って2時間だね、辿り着けるかね、なんて話をしていたのですが。
タクシーのおじちゃんに明日どこ行くの?と聞かれて素直に答えると、じゃあタクシーの方が近いし明日ホテルまで迎えに来るよ!と言ってくれて。
ここまでだったら商売魂逞しいな〜と思うのですが、ホテルに着いたらわざわざホテルのフロントについてきて、チェックインも全てやってくれました。
トラブルがあってなぜかお兄さんとまとめて一部屋にされていたのですが、私たちが渋い顔をしているとそれも交渉して2部屋に分けてくれました。至れり尽くせり。
しかも、深夜の2時です。
深夜テンションなのか、それともそんなにおかしかったのか、私のパスポートの写真を見て「別人だ!」とゲラゲラ笑っていました。
その写真撮ったの今年の2月なんですがね。
運賃も日本やドイツでは考えられないくらい破格で、この人に出会えなかったらトルコで野垂れ死んでいたかもしれないなあと思うほど、最高のおじちゃんでした。
「あなたと出会えてとても幸運です」と伝えると、「僕はタクシー運転手だから、困っている人を助けるのが仕事なんだよ」と。
かっこいい〜。
ふたりでチップとして30ユーロ渡したらめちゃくちゃ喜んでくねくねしていて、可愛かった。
やっぱり出会いというのは必要なときにちゃんと与えられるものなんだなと実感しました。
そして人との出会いだけではなく。
今回のお仕事は現地の楽器店で楽器と弓をレンタルしたのですが、他の楽器はいくつも候補を出してくれていたのに、ヴァイオリンはこれしか有り得ない!とでもいうように一つだけ。
なんでも、クライスラーがレコーディングしたヴァイオリンなのだとか。
確かに年季の入った感じの、そう言われてみればいい楽器かも、みたいな感じがしました。
こういうのはストーリーが大事ですから。
素敵な出会いでした。
④最後に
私は日本が大好きで、海外に行って帰ってくると結局日本最高〜!となるのですが、それでも向こうの生活はとても魅力的でした。
日常に音楽が溢れていて、それが当たり前のことだったり。
あと私はヨーロッパの建物が大好きで!
訳あって私はドイツでインターネットが使えず、ホテルや駅以外ではデジタルをデトックスしていたのですが、カメラ以外使えないスマホをコートのポケットに突っ込んで、ただ真っ直ぐ15分くらい歩いて真っ直ぐ来た道を帰るだけでもとっても楽しかった。
リードのついていない犬がとてとてと飼い主の後をついていく光景、屋根に煙突のついた家、出窓のあるアパートに、植物だらけのベランダ。
うきうきとほとんどスキップしながら歩いても笑われないような素敵な街。
特別きらびやかなわけでも華やかなわけでもないのに、歩くだけで心が浮き立って、どきどきしてしまいました。
私は日本が大好きですが、ヨーロッパの街並みは確実に心を豊かにしてくれると思います。
とっても素敵で楽しいドイツでした。
ではまた。
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